芸能事務所が映画配給事業へ。

芸能プロダクションのスターダストプロモーションが映画配給事業を行うとのこと。
サイゾー」の記事では、あたかも製作出資を撤退したかのような書きっぷりだが、「サンスポ」の記事では製作に加えて配給もこなすという方向性のようだ。配給事業に使うために製作出資額を減らす、もしくは、配給するため一つの映画への出資額が増えるということなんだろうか。


映画興行では、映画館→配給→P&A→製作の順にお金がまわるので、製作で利益を得るのはかなり大変。
配給手数料も観客数次第で大きく変化するためリスクが高いものの、製作に比べればかなり安定度がたかく、おいしい商売に見えるのだろうか。


“巨艦”スターダストがついに映画配給に参戦!|日刊サイゾー

 柴咲コウ竹内結子松雪泰子常盤貴子中谷美紀沢尻エリカミムラと言った主演級の女優をズラッと抱える芸能プロ「スターダストプロモーション」が、来年から、映画配給産業に参入することが明らかになった。

「スターダストは、いち早く映画ブームに目をつけて、制作委員会に資本参加。所属の女優や俳優を売り出してきた。ところが、ブームに陰りが見えると、すぐ、撤退。来年からが映画配給産業に本格的に参入しますよ」(事務所の内情に詳しい映画プロデューサー)


 スターダストは、昨年は、約20本近い映画に資本参加したが、今年はこれまで、竹内結子主演の『チームバチスタの栄光』を初め4本と激減している。

「大手プロも映画製作に参加して、作品が急増。そのため、儲けの出る作品は少なくなる一方。ところが、作品数が増えて、シネコンなどの映画館が増えているため、配給事業は潤っている。そこにスターダストは目をつけたんです。全国の映画館約百六十館ほどを押さえたようです」(劇場関係者)

 初の配給映画は、谷村志穂原作の『余命』。主演は松雪泰子椎名桔平のスターダストコンビ。共演もスターダストの役者がずらりと超豪華な顔ぶれ。

「これだけのキャスティング。超大作映画でも集まりませんよ。ヒットは間違いなしですよ」(映画関係者)

 この配給事業で、スターダストは更なる急成長を遂げそうだ。


http://news.aol.co.jp/story/news.date=20080613041950&company=10&genre=03&sub=001&article=120080613003.html

松雪熱演!がん治療か出産か…映画「余命」
 大手芸能事務所、スターダストプロモーションが映画業界に本格進出することが12日、分かった。製作から配給まで務めるという異例の戦略。その第1弾が、所属女優の松雪泰子(35)と俳優、椎名桔平(43)が夫婦役で初共演した来春公開の「余命」(生野慈朗監督)だ。出産か、がんの治療かに悩む女性を描く感動作。私生活でも1児の母の松雪は、「こんなに涙が止まらなかった現場は初めて」と役に自分を重ね合わせた。


 松雪、椎名をはじめ、多くの俳優、女優を抱えるスターダストが映画業界に進出する。


 製作・配給を務めるのは同社のグループ会社、SDP(スターダストピクチャーズ)。これまでも映画「世界の中心で、愛をさけぶ」(平成16年5月、興収85億円)や「いま、会いにゆきます」(同年10月、48億円)など大ヒット作の製作にかかわってきたが、今回はそのノウハウを生かし、自社で配給も担当する。昨今の“邦画バブル”を受け、映画に出資して製作に携わる芸能事務所は増えてきたが、単独で配給まで務めるのは極めて異例だ。


 その第1弾となる「余命」は、結婚10年目を迎える女医・滴が待望の妊娠をするが、その直後に乳がんが再発する物語。1度はあきらめていた子供をようやく授かったものの、自分には育てる時間が残されていない。出産か、治療か、究極の選択に揺れる物語にふれ、実際に1児の母でもある松雪は今まで以上に役に入り込んだ。


 サンケイスポーツの取材に、松雪は「難しい役柄でしたけど、だんだんと滴と自分が重なってきて。演じていると、爆発的に感情が広がっちゃう瞬間があって、涙が止まらなくなったり、撮影後もしばらく動けなくなったりしたんです。初めての経験でしたね」と瞳をウルウル。


 続けて、「この映画を通じて、命の大切さ、尊さを感じていただければ」と力説した。母親になる思いを知っているからこそ、松雪は演技の中で本当の涙を流した。


 SDPは、同作が完成前にもかかわらず、5月のカンヌ国際映画祭で売り込み、すでに数カ国から配給オファーを受けた。製作のみならず、配給も担うことで、公開までの流れが円滑かつ迅速に行うことができ、海外へも積極的に進出できるメリットを得た。同社では今後も海外公開を視野に入れ、第2弾、第3弾と自社映画を製作していく予定だ。