深夜アニメのお布施の効率
製作者の収入となるようなお金の出し方。
- テレビ放送を視聴する
製作委員会メンバーがスポンサーとなることがほとんどなので、見ることによる貢献はほぼゼロ。
- アニメ映画を映画館で見る
25%程度が製作者へ。
- DVDを購入する
小売価格の30%程度が製作者へ。
ライセンス方式では20-30%がライセンス料。生産数×ライセンス料比率。
ハコ売り(製作者が発売元となる)では35−40%。ただし、パッケージ生産費用の回収リスクあり。
平均で30%くらいらしい。
- 有料インターネット配信を見る
平均ライセンス料55%。支払額の55%が製作者へ。
- CS放送(アニメチャンネル)で見る
月額支払料×見たアニメの時間/(31日×24時間)が製作者へ(?)
- DVDレンタルで見る
レンタル店の売上高原価率(=仕入率)が50%ほど。
レンタル店へのDVD販売額の35%ほどが製作者の収入となる。
このため、レンタル料金の50%×35%=17.5%が製作者へ行くことになる。
- グッズを買う
小売価格のうち3%程度が製作者へ。
- 関連CDを購入する
基本的に、音源は製作者は権利を保有しないため、アーティストへの収入となる。
パッケージに作品の絵などが載っている場合、小売価格の3%がアニメ製作者へ。
インターネットで、有料配信番組を見ることが、アニメ製作者へ一番効率の良いお布施になるようだ。金額的には、小売価格が圧倒的に高いDVD購入がやはり一番効果が高い。
当たり前のことだが、お金を出さずに見るというのは何の貢献もない。タダで見たり手に入れた場合、おもしろかったら感謝のしるしとして何らかの方法で製作者への貢献をしてあげるといいんじゃないだろうか。HDDに録画したものを残したいくらいにはおもしろかったけどDVD購入が高いのならば、1話100円の有料配信を何話分か購入するとか。
数字に関しては『アニメビジネスがわかる』(増田弘道著)を参考にしました。
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追記(2007.10.30)
id:actbyodioさんにコメントをいただいていたのですが、今日読んだ本で数字を見つけたので「レンタルで見る」を付け加えました。
売上高原価率については、JVAの2006年度ビデオレンタル店実態調査(http://www.jva-net.or.jp/report/rental_realities_20.pdf)の以下の記述を参考とした。
「大規模店では(略)、売上金額に占める仕入金額の率(売上高原価率)も前年の62.5%から52.0%に減少していることなどから、在庫拡張も終盤にはいってきたことが窺える。」
「中規模店では(略)売上高原価率も前年より上昇し56.1%と高いことから、DVD の在庫拡張に注力している様子が窺える。」
在庫拡張中のため売上高原価率が高めに出ているようなので、通常ならば売上高原価率が50%くらいと推測できる。
また、販売額のうち製作者収入となる割合については、
『「フラガール」を支えた映画ファンドのスゴい仕組み』岩崎明彦著(p.45)の記述を参考にした。
「フラガール」を支えた映画ファンドのスゴい仕組み (角川SSC新書)
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