はてなダイアリーの言及にみるロングセラーの形

2007-07-28

ロングセラーを記録するマンガは、発売直後も相当の期間が経った後も言及数が変わらず合計がじわじわ伸びていく。
それにたいしてショートセラーのものは発売直後に爆発的な言及がされるものの、その後はほとんど言及されない。


着眼点がおもしろく、なるほど!と思った。グラフを見ると一目瞭然で素晴らしい。


ただ、少し違和感も感じた。本当かな?と疑ってみる。


ロングセラーの例として『夕凪の街桜の国』が挙げられている。その他『涼宮ハルヒの憂鬱』『東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~』がマンガ以外の書籍として例示されている。
それに対してショートセラーの例としてあげられているのは『One piece (巻44)』『シグルイ 8 (8)』『さよなら絶望先生 第8集 (8)』、書籍では『ハリー・ポッターと謎のプリンス ハリー・ポッターシリーズ第六巻 上下巻2冊セット (6)』であった。


まず一つ目に、『夕凪の街桜の国』がはてなダイアリーがメジャーになる前から販売されており、発売直後における言及が不可能だったのではないか?という可能性を思いつく。
『夕凪の街桜の国』の発売日は2004年10月で、はてなダイアリの正式サービス開始が2003年3月。はてなダイアリのアクティブユーザ数がどのような増え方をしたのかはわからないが、発売直後から言及がされていることを考えれば、「不可能だった」と疑う必要はなさそうだ。


二つ目として気づくのは、ロングセラーの例に挙げられているのは1冊切りのもの(『夕凪の街桜の国』『東京タワー』)とシリーズものの1冊目(『涼宮ハルヒの憂鬱』)であり、ショートセラーとしてあげられているものはシリーズものの一つであるということだ。
シリーズものは、そのシリーズ全体に言及する場合は第1巻か言及時点での最新刊である可能性が高い(と思う)ので、途中の本の言及は発売直後から次の巻が出るまでの間に集中するのが当然ではないかという疑いが思いつく。
シリーズすべて合計した形で言及数を出すとまた違った結果が得られるかもしれない。シリーズものは第1巻を参照することにしたほうがロングセラーかどうかわかりやすいかもしれない。


グラフを作るのは大変そうなので、検証はできないが。
もう少し詳しく見ることで、もう少し理解が深まるかもしれないと思った。