不二家の洋菓子材料問題

まとめ

不二家が消費期限切れの原料を使い洋菓子を製造・出荷していたことが発覚した。
2006年11月には経営陣が問題を把握したが、好評はされなかった。
2007年1月に入ってマスメディアに圧される形で記者会見が行われ、公表された。不二家は洋菓子の製造停止を発表する。その後、工場長までもが事実を容認していたことが発覚、さらに社長の問題改善後の辞任が発表され、現在は不二家の洋菓子以外の製品(お菓子など)がスーパーから撤去される事態にまでなった。
http://www.asahi.com/national/update/0115/TKY200701150336.html
経済、株価、ビジネス、政治のニュース:日経電子版

感想

マニュアルの形骸化や工場長が期限切れ原料の使用を容認していたということから、経営陣と工場長クラスの間での意思疎通が図れていなかったということだと思われる。おそらく、工場に対してのコスト削減圧力が強すぎたために、廃棄すべき原料を廃棄することができず、工場という組織ぐるみでの不正になったのだろう。
個人だけでなく組織でも、上からの圧力が不正へのインセンティブになるという実例と見ることができる。
規則を破ってでも、目標を達成しなければならないという環境を作ってしまったことに対して経営者には大きな責任がある。規則を破ることが会社を傾けるリスクを背負うことに等しいということの認識がないことと、達成できない目標をたててしまうことがそろうと、今回のようになってしまうのではなかろうか。