原発は怖すぎる問題。

新潟沖の地震で、放射能漏れが!火災が!ってことで、久々に原発怖いって話が盛り上がってますね。


とにかく怖いから使うのやめとけという感情論に対して、反論する術なんてないののだけれど、行政サイドが、絶対安全だから大丈夫という回答をし続けてきたのが問題なんだと思う。
マスコミや一般人にとっては「絶対安全」=「事故が一切起こらない」なのに対して、行政・電力会社の場合「絶対安全」=「市民に健康被害が及ぶほどの事故は起こさない」という認識の違いを埋められていない。


今回は原発に設計時の基準を大幅に超える規模の地震が直撃した。設計基準が、実際の地震に比べて大幅に低いものであったことは非難されるべきだし、これからの改善策を真摯に検討しなければならない。
でも、その大幅に超えた事態に際して起きたのは、天然温泉数リットル分の放射線が外に出たとか、外部変圧器に火災が発生したとかであって、大規模な事故につながる炉心はびくともしていない。褒めろとは言わないけれど、一定の評価をすべき事実なんじゃなかろうか。そして行政・電力会社がいう「絶対安全」について約束が破られた訳ではない。


細かい問題はたくさんある。
一つ一つの事故に対する原因究明と、新たな防災対策の策定は必要だし、事故の隠蔽なんてもってのほかだ。職員の災害対策がなってないというのも非難されるべきだ。 原発を維持管理する人たちがそれだけの責任を担っているということを認識させる上でも、そういった追求はあっても良いとは思う。 事故時の対応が遅れたとかは、単に人手が足りなくて、炉心部周辺の対応を優先させた結果なんじゃないだろうかと思ったりもするけど。
安倍首相がとりあえずけなしておけと、「事故の報告が遅い」などと適当な発言をしているが、それをそのまま受け取ってしまうのもいかがなものかとおもう。環境に影響がないとわかったレベルの事故について、正確な情報を報告するためにたかだか数時間遅れたというのについて、不正確な情報を断片的に報告して政府等を混乱させるのとどちらが正しいのかなんて分かり切ったことのはずだ。


ところで。マスコミの論調と行動の違いってどうなっているんだろう?
新聞社・テレビ局などのマスコミが原発で火災が起きたときに上空にヘリコプターを飛ばせたのは、人体に悪影響を及ぼす放射能なんて出ていないと確信があったからこそだとおもうのだけど。そこで「放射能漏れは大丈夫なんでしょうか?」みたいに不安を煽る報道をするのは、ウソをついているのとどこら辺が違うのか?
本当に不安を抱えながらの報道なのであれば、あまりに無知な行動な気がする。